ごあいさつ
わたしたちは協同労働でまちづくりにとりくんでいます
港区、品川区、大田区、目黒区をエリアとする東京南部事業本部でも、子育て支援事業、高齢者の生きがい・健康増進事業、障がい児支援事業、バイオディーゼル燃料製造事業など多くの現場を持ち、約270名の仲間が地域の皆様に支えられながら日々よい仕事に励んでいます。
仕事を通して、様々な人に出会いました。
学校に行くのがつらくて苦しんでいる子。大人から虐待を受けている子。
困窮して食べるものに困っている人。働きたいのに仕事がない人。
不当に差別されのけ者にされる人。傷つけられ心を病む人。
こんな現実を見聞きするたびにこの世の中はおかしい、変えたいと強く思います。
みんなが幸せな社会はどうしたら実現できるのでしょうか。
私たちはそのために
「市民自身による地域に必要な仕事おこし」
「雇われるのではなく、みんなの話し合いによる事業経営」
「人々の協同・連帯を基礎にした地域づくり」
を掲げて40年近く実践し、協同労働という働き方の法制化に向けて、運動を続けてきました。
これまでの道のりは決して平たんではありませんでした。これからも険しい山にぶつかることでしょう。しかし、力を合わせ心を合わせ頑張ってきた仲間とそれを支えてくれた多くの理解者の皆様がいたからこそ、壁を乗り越え、曲がりなりにもここまで組織を発展させられたと考えています。
おかげさまで、わたしたちの働き方「協同労働」が法律で認められました(「労働者協同組合法」2020年12月4日成立、2022年10月1日施行)。この働き方は、みんなで出資し、みんなの意見を反映させて事業に従事することを基本原理にしています。法制化により、この法律を活用する人、協同労働の考え方に関心を持つ人が数多くあらわれ、私たちとともに、地域の課題解決に立ち上がる人が増えることを願っています。

本部長 川邉 晃司